色々な本革製バッグを見てきましたが、
本革の特徴がないにも関わらず、本革製の
バッグとして販売しているものがあります。

⇒本革の特徴についてはこちらを参照

多くはこの場合、床革に合皮と同じような
塗装を施してあるため扱いは本革なのですが
実質は合皮・・・というパターンがあります。

そもそも床革って何?それって本革の種類なの?

まず、本革とは牛の皮をなめして作ります。

タンナーと呼ばれる職人が牛の皮をなめして
色々加工した後に本革として生まれてきますが、
加工工程の時点で本革は数mm程度の厚みが
基本的にはあると思ってください。

本革製品の花形!銀面(ぎんめん)とは?

牛の体毛を除去して、
いわゆる空気と触れていた面を銀面(ぎんめん)と言い、
その銀面を取り除いた部分を床面と言います。

銀面はつるつるしているので
色々なバッグや財布で見る事ができ、
私たちが一般的に本革のバッグと言っている
本革製品もこの銀面に含まれます。

クロコダイルなどのワニ革やオーストリッチ、
リザードなどの本革で柄が出ている部分ですね。

実は意外と使われている本革!床面(とこめん)とは?

床面は銀面を取り除いた残りの部分や、
銀面の裏側に対しての呼び名です。

床面の特徴は本革の断面と同じように
基本的に毛羽立ちが発生しています。

しかし実は意外と使われていて、
あえて毛羽立たせたものを「スエード」と言ったり、
「ベロア」と言ったりします。

近年高級車のシートに使われていたりする
アルカンターラはスエードを模して作った合皮ですね。

1枚の本革から銀面と床面がうまくすれば採取できる!

先ほど本革が数mmの厚さとお伝えしましたが、
本革から銀面を漉き(1mmだけ取り除く)と、
残りは床面の本革として残りますよね?

これを利用して、バッグを作るのです。

といっても、そのまま使うわけでもないですし、
スエードやベロアとして使用するわけでもありません。

表面にPVCやPUの樹脂を塗布(塗装)して、
綺麗な一枚の合皮とも本革ともとれる状態から
バッグを制作していくのです。

実際に床面に塗装をしていたレザーの断面図(写真)


紛らわしい表示のかばん
独立行政法人国民生活センター

このようにウレタン樹脂を塗ることによって
実際に販売されていた本革バッグに使用されていました。

わたしが以前買った激安の本革製バッグも塗装した床面の本革製でした

一応本革といっても間違いではないのですが、
1年も使用しないうちに表面の塗装がはがれてきて
すぐに持つのも恥ずかしい状態になりました。

一応、塗装を施してあるため浸水はしないため、
そういう合皮ならではのメリットは享受できます。

ただ、本革の持つ風合いのようなものは
全て消し去られているので本革の意味がない。

本革のバッグが凄い安く買えた!と思ったのに
届いてみたらこんな物だったのでガッカリでした。

しっかりメンテして10年20年と使うぞ~と
思ったところで使うことはできませんからね。

⇒10年、20年使える本革製のビジネスバッグの選び方

合皮のような本革製品を掴まないために気を付けること

値段が高いから安心できるわけでもありませんが、
基本的B級品、訳あり品、アウトレットでない限り
本革製バッグが買えるとは思わないほうが良いでしょう。

また、そのようなセール品・特価品だったとしても
半ば詐欺のような販売店もありますから注意が必要です。

総本革のバッグは総じて値段が高いということを
肝に銘じておくといいかもしれません。

私が目で確認して手で触って納得したバッグを
ランキングにまとめてありますので、是非とも
こちらもあわせて確認してみてください。

⇒10年、20年使える本革製のビジネスバッグランキング