楽天市場でクラッチバッグを購入しました。

これは商品を購入したショップのオリジナルで、
海外の製造メーカーに生産委託している形のものでした。

結論から言えば本革ということが判明したんですが、
この結論に至るまでの紆余曲折をぜひ見てってください。

楽天で注文。届いたものを見たら・・・合皮?

楽天でいつものように本革製品をチェックしていたら、
なかなかよさげな質感のクラッチバッグが、
楽天スーパーセールか何かで安くなってました。

素材の表示も、ちゃんと「本革」と書いてあり、
普段使い用のクラッチバッグが欲しかったので、
これなら大丈夫そうかな・・・と思って注文しました。

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そして届いたものを、この本革と合皮の見分け方
知識をベースに隅々までチェックしてみると・・・

これ、合皮じゃございませんかっ!?

と思う点が多々ありました。

意外と本革の特徴はあるんだけど・・・

じっくり見ていると、本革特有の質感はあるんですよ。

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本革のしっとり感というか、やわらか感というか・・・
でも、やわらかすぎず、張りがありすぎでもない。

折り曲げてみるとまさに本革の質感なので、
ちゃんと本革の特徴は随所にあるんですよね。

でも、本革じゃなく合皮っぽい特徴が多い!

しかし、爪で端のほうを押してもすぐ戻るし、
水を少し垂らして湿らせても染み渡る気配ゼロ。

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何より毛穴が奥まで見えなくて、全く本革とは思えず、
断面を見てみると、布っぽい。

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こう思いはじめたら、もう使う気も起きないし
カッターでスパッと切っちゃおうかなあ…とまで
思ってしまったのが正直なところです。

とりあえず、買った店に問い合わせてみた

本革.comを運営していることはもちろん伝えていません。
以下のような内容をお問い合わせしてみました。

販売サイトの写真は本革に見えることと、
販売サイトに本革と品質表示してあったので安心して注文した。
しかし、手元に届いたものを近くで見ると、
合皮に見えてしまったのですが、本当に本革なのでしょうか?

ざっくり言うとこんな内容。

もちろん、クレーマーというわけでも、
慇懃無礼(丁寧すぎて逆に無礼)というわけでもなく、
いちユーザーの疑問として送らせてもらいました。

即返信!販売店から返ってきた内容は・・・

第一報の返信を、翌営業日の朝にすぐ送ってくれました。
これは凄く嬉しかったですね。

そして返信の内容はこんな感じ。

当社に本革の専門家はいないため、
業者から本革と説明された上で発注していました。
第三者機関でのチェックは行っていないので、
すぐに一般財団法人の日本皮革研究所に鑑定依頼します。

と、いうことで日本皮革研究所に鑑定依頼してもらうことに。

日本皮革研究所について調べてみました

日本皮革研究所とは一般財団法人で、
昭和13年に経済産業省の管轄で設立されました。

そして平成23年からは内閣府の所管となり、
簡単にいえば本革やそれに伴って生産される
副産物とかを研究する場所。

そして、個人でも鑑定を依頼することは可能なようで、
鑑定してもらうためには、1万円かかります。

なお、調査方法は電子顕微鏡を用いて、革の断面写真から、
天然皮革(本革)か、人工物(合皮)かを判断するとのこと。。

日本皮革研究所>皮革品質分析>革の判別など
http://www.jilr.or.jp/leather/m_others.html

これはがぜん楽しみになってきました。

そして10日弱経った頃、結果がメールに添付されてきた

メールに添付されていた鑑定結果を読むと
「断面写真で革特有の繊維が見られる。」
ということは・・・?

本革だったということか!

本革だったようで安心して使用できます。
そして多大な労力およびご迷惑をお掛けして
大変申し訳ありませんでした。

一応、メールではこのように返信しましたが、
それについて返信はありませんでした。

でも、私が見誤ったのも納得の理由があった

その鑑定結果の一文に、
「N,N-ジメチルホルムアミドを用いて塗装膜を剥がし
とありました。

つまり、私が購入したクラッチバッグは
本革ではあるものの、本革の上に塗装をしたものでした。

こんなの使い込んでいったらその塗装膜が剥がれて、
汚くなっちゃうし全く本革の意味がない!

むしろ布でベースを作っている合皮のほうが、
よっぽどいいんじゃないかとすら思います。
(よくわからないひとは合皮についてをどうぞ)

こういうことがあると・・・

やっぱり通販での購入っていうのは怖いですね。

もちろん、本革製品の専門店や、ハイブランドの
公式通販などなら安心なんですけどね。

よろしければ↓の記事もあわせてどうぞ。

⇒10年、20年使える本革バッグの選び方

⇒10年、20年使える本革財布の選び方

使いたくないので結局友達にあげました

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私としては使うに値しないクラッチバッグだったので、
本革の話がわかる友人にここまでの紆余曲折を
愚痴として聞いてもらったお礼にあげちゃいました。

向こうは合皮だったとしても、
タダでもらえたしラッキーくらいの気持ちでしょう。

私はきっちり商品の代金を払ってるので大損ですが。

このもやもやした気持ちを抱えたまま使うより、
こうやってネタになったし・・・と、
いい方向に考えることにします。

一応、ちゃんとした本革表記があったとしても、
こういう事例があったということで
あなたへの注意喚起になればと思います。